黒川は多摩市の横山の道の尾根を挟んだ向こう側で川崎市となる。
小田急線黒川駅から先ずは汁守神社を目指して歩きはじめた。
緑に囲まれた古い社は人気もなくひっそりとしてみんみんの声だけがが響いている。
この神社をすぎると里山となり稲田がひろがる。 ナス・キュウリなどの野菜畑もつづいている。
ダンドボロギク(段戸襤褸菊) キク科
用水路のフェンスに支えられるようにダンドボロギクが一本両手を広げるように立っている。
「あっダンドボロギクだ!」 思わず小さく叫んでいた。
先日読んだ本の中に、この地味な植物名がもうひとつの「タカサブロウ」と出てきたのだ。
「たとへば君」 四十年の恋歌 河野裕子・永田和宏 著
昨年の夏乳癌で逝った歌人 河野裕子とその夫である永田和宏の相聞歌とエッセイ集である。
透明な秋のひかりにそよぎいしダンドボロギク だんどぼろぎく 永田和宏
この歌を読んだ時はダンドボロギクは形となって現れなかったが、野に咲くダンドボロギクを
見たときは、花の名前が口をついて出た。
この歌の後註として ダンドボロギクは河野に教えてもらった段戸山のボロギク。
私たちが雑草と言ってすましているような草花の名前を
教えるのが好きだった。
たかさぶろうの花教えくれぬたかさぶろうの花はどうしても覚えられない 永田和宏
あなたには何から話そうタカサブロウ月が出るにはまだ少しある 河野裕子
互いに相手を思いやる相聞歌のなかに、素朴な野の花が詠われていることに驚く。
古の万葉集などには草花が詠まれているが、最近の歌は身近な事を三十一文字に
詠う事が多い。この一冊を読んで短歌に対する認識の甘かったことを反省している。
しかし相聞歌ということで、多少違うのかもしれない。
吟行でダンドボロギクに出会ったことで、話がそれてしまった、お許しの程を。m(__)m
ツユクサ(露草) ツユクサ科
ツユクサはボウシバナとも言うようだが、あの可愛らしい形の苞葉を帽子に例えたのだろうか。
家のまわりに咲く花と違って青色が濃くて、とても美しい。
アキカラマツ(秋唐松) キンポウゲ科
アキカラマツは初めて見る花、植物に詳しい仲間がいるので教えてもらった。
わたし一人では見つけられなかったかもしれない。
雑木林の斜面の草むらにもしゃもしゃと咲いていた。ツボミもまだたくさんある。
ツリガネニンジン(釣鐘人参) キキョウ科
アキカラマツの傍にツリガネニンジンも咲いている。
「トトキよ、お浸しにするとおいしいのよ!」
と教えてもらう。
が言われるまでもなく、子供の頃食べました。
少しクセがあるので、ヨメナなどと混ぜて・・・
春の野に摘み草に出かけた楽しい想い出。
黒川ではたくさんの花に出会いましたが、
少し長くなったのでつづく、とします。
夜の蝉と鳴きかはりけり蚯蚓鳴く ミキ
この記事へのコメント
はるる
この暑いなかご苦労さまでした。でもたくさん花に出会えると嬉しいですね。
長さん
みみず鳴くという表現があるんですね。面白いので、語源由来辞典を調べちゃいました。
なおさん
ツリガネニンジンも花をみると、新芽を食べるのが可哀想な可憐さですよね。山で旨いはオケラにトトキ、とはよく言われますが、そんなに美味しいかなあ?とも思います。
オケラのジーっという声をミミズが鳴いているのだ、と感じたいにしえのひとの感じ方は面白いですよね。秋の虫の音もいろいろ面白いものがあります。うちの庭でも朝晩いろいろな虫がすだき、趣ふかくなってきました。
ミキ
今日は敬老の日ですね。といってもあまり関係がない?ですが…
昨日も今日も素晴らしい秋晴れですが、日中は残暑が厳しくて
出かける気にはなりません。じっとおとなしく溜まった新聞を読んで
のんびりと過ごしています。
ツリガネニンジンは春の新芽の頃に摘んで食べましたが後にこんな
に可愛らしい花になるとは永い間信じられませんでした。新芽と花が
同一植物とは思えなかったのです。夏の終わりごろにこの可愛らしい
釣鐘型の花は野山にたくさん咲いていました。
ミキ
昨夜はPCの具合が悪くて、というかこれはウエブリブログの
せいかと思いますが…画像に×がついていたのであきらめて
読書に切り替えてしまいました。
みみず鳴くは秋の季語なのです。みみずに声帯はありませんから
鳴く筈はないのですが、鳴かせる事により俳諧味を出していたので
しょう。春の季語で亀鳴くというのもあります。亀にも声を出す
器官がありませんが、どこからか聞こえてくる声を亀鳴くとして
俳諧にもてはやされたようです。難しい季語ですが、一度は詠んで
みたい季語なのです。興味を持っていただいて嬉しいです。
ミキ
俳句は十七文字ですから、ダンドボロギクだけで七文字をつかい
一句にするのは難しいです。先日の吟行でもタカサブロウうを詠んだ
句がありました。未発表なので載せられませんが、いい句でした。
稲田の雑草としてタカサブロウが咲いていましたが、もうきれいでは
ないので撮りませんでした。歌もですが俳句も名前の語呂を生かして
詠むと面白いですね。
オケラも美味しいのですかネェ。食べた記憶はありませんが、
何となく硬そうなイメージです。トトキは少し苦味がありますね。
虫のオケラはミミズやジムシにその鳴き声を提供していたようです。
螻蛄(けら)鳴くや地虫鳴く、が秋の季語としてあります。
夜はすっかり秋の虫に変りましたね。夜間は涼しい風が吹いて
凌ぎやすい季節となりました、読書の秋でもありますね。
あっこちゃん
もしかしたら見たことがあるかもしれないけれど
こんな名前初めて伺います。
深い日陰の中にあると花の色も濃くなるのかもしれませんね。
我が家の庭にもずっとこのツユクサが咲いてくれています。
ミキ
ダンドボロギク、言いにくいですよね。その辺に咲いていて
いつも目にしていると思いますが、意識しないと見落とすような
いわゆる雑草ですね。
ツユクサもけっこう殖えますね。花壇や野菜畑にとっては雑草
なのでしょうね。花びらの青が濃くてとってもきれいでした。
今夜も画像に×がついて…連休で対応が大変なのでしょうか。
昼の時間を利用しないと面倒ですね、時間ばかりかかります。
もしかして私のPCがおかしいのかと思ってしまいました。
しょこの
ミキ
コメントありがとうございます。
遅ればせながら、バアソブの記事に書き込みをしましたので
よろしくお願い致します。
さえずりの森のベニバナボロギクを調べた本の隣のページに
ダンドボロギクが載っていました。面白い名前のボロギクだと眼に
留めたのですが、この相聞歌を読んだ時にとても感動したのです。
タカサブロウもですが、雑草ですものね。でも私たちはこの植物を
知っていて読みますが、知らなかったらこんなに胸に響かなかった
のかなぁとも思いました。こちらこそありがとうございました。
目黒のおじいちゃん
駅の構内から乗客を締め出しシャッターを下ろしたりテープで遮断している風景をみると
利用者無視ですよね。さすがに東京都は勧告を出しましたけど台風難民を公共交通機関はどう思っているのでしょうね。こうした安易な考え方は絶対許せない思いです。
ミキ
こんばんは。
ご心配いただきましてありがとうございます。
ここに越してきて15年になりますが、こんなに凄まじい台風は
初めて体験しました。強風で建物が揺れるのです、地震とはちがう
揺れ方なのですね。雨のほうもサッシの敷居の溝から溢れてきて
大変でした。それでもその程度ですから、東北の被災者の皆さんの
ことを思えば知れていますね。追い討ちをかけるように自然災害が
発生するのですから堪りません。お気の毒です。
この日句会がありました。台風のことを考慮して早く終了したの
ですが、横浜のはずれの方から来ている方は電車が止まったりで
2時半に出て家にたどり着いたのが10時だったそうです。
もしも事故をおこしたら?!と考えて止めてしまうのでしょうか。
傘も毀れてしまうような雨の中歩いて帰る人や、濡れながら
タクシーを待つ人とニュースをみていて気の毒でした。
今年は地震や台風でかき回されお陰で対処の方法を学びました。